低血圧・起立性調節障害の心理的傾向
 
性格としては生真面目で、なんでも完ぺきにやりこなさないと気がすまい傾向にあります。そのため、身体はつらいのに頑張りすぎてしまい、そのことが身体的、心理的なストレスとなって自らを追い込んでしまいます。また、周囲の期待に応えたい、いい子でいたいという思いが強いあまり、身体的、心理的なつらさを無意識のうちに無視してしまい、潜在的なストレスを過剰にため込んでしまいます。これは、自己の感情や身体感覚の変化に対する気付きの抑制された状態で、失感情症や失体感症と言われています。これらは心身症にありがちな性格傾向で、低血圧・起立性調節障害が心身症的な側面を持ち合わせている所以です。

 

低血圧・起立性調節障害の問題点
 さきほども述べましたように、低血圧・起立性調節障害は血液循環の問題だけでなく、性格、心理、社会的な要素を合わせ持っています。そのため、単に昇圧剤を投与するといった治療では不十分で、心理面、社会面にも目を向けた全人的な対応をしなければなりません。しかし、そのような認識が患者様側にも医療側にも欠けているためにさまざまな問題が起きています。
 たとえば、朝起きれない、憂うつである、という面だけをとらえてうつ病と誤診されて抗うつ薬が投与されたりします。抗うつ薬は循環抑制があるため、低血圧・起立性調節障害の症状を助長させてしまいます。また、周囲の認識不足から「なまけ病だ」と決めつけられ、大きな心の傷を負ったりします。
 正しい認識と治療を行わなければいたずらに病状を長引かせ、多大な困難を患者様の人生に負わせてしまうことになります。 「治療について」へ